以前にも増して明らかに変化を感じる傾向があります。それは、男性経験がないものの子供はほしいという相談が増えていることです。男性にも女性にも恋愛感情はなく、結婚も想像できない。でも、子供はもうけたいという女性が少なくありません。その背景を考えてみました。
男性抜きでも人生を全うできる時代
結婚制度の多くは、力も社会的立場も弱い女性を守るために作られたといわれています。しかし、現代では男女問わず実力さえあれば、自分の望む人生を選択できる環境があります。
そして、ジェンダーに対する考え方も多様化し、その多様性を認めよう、受け入れようという機運が年々高まっています。男性は必ずしも男性として女性を好きになる必要はありませんし、その逆で女性もしかりです。
中には、男性も女性も好きになれない女性がいます。いわゆるアセクシャル(無性愛者)という方です。
恋愛に奥手とかいうことではなく、純粋に好きになる対象がない状態と言ったらよいでしょうか。定義は諸説あるので、ここでは掘り下げませんが、一般的な男女の恋愛を必要としないパーソナリティともいえると思います。
経済的に自立した無性愛者となると、ほぼ男性の存在が必要なくなります。
しかし、ここで問題となるのが家族です。
マイノリティと家族
無性愛者であっても家族をもちたいと考える方はいます。まして、女性なら子供を産むことができますので、なおのこと家族をもつことは現実的な話です。
ただ、男性と恋愛関係には発展することがないため、これまでは無性愛者などのマイノリティの方が家族をもつことは不可能でした。
近年、ジャパン・ベイビーのような精子バンクが登場しています。恋愛関係を希望しないアセクシャルの方にとっても、子供をもつ選択肢が存在するわけです。
男性との恋愛経験、セックス経験の有無にかかわらず、精子バンクの精子提供によって家族をもつことができます。
まとめ
さまざまなパーソナリティの方が選択肢をもって人生を歩むことができる社会の構築に、少しでも貢献できればと考えています。多様性こそ今後必要なものだと思います。