精子ドナーがサプリを飲んでわかった精子バンクとしてのあるべき姿勢

大量の精子を提供するために、精子ドナーはどんな食事やサプリメントを摂っているのか、気になりませんか?

多くのご依頼に対応するため、サプリメントを摂取した時期がありました。そのときの、心境と体調の変化についてご紹介したいとします。

効率的な精子提供のために亜鉛サプリを摂取

結論からいうと、無理をしたところで、継続できなければ精子ドナーの意義はない、ということです。

数年前、精子提供とカウンセリングを一日ごとにこなす必要があるほど、たくさんをお申込みを頂いていました。

  • 月曜日 カウンセリング
  • 火曜日 精子提供
  • 水曜日 カウンセリング
  • 木曜日 精子提供
  • 金曜日 カウンセリング
  • 土曜日 精子提供
  • 日曜日 カウンセリング

当時は、現在よりもお申込みの条件を少なくしていたため、毎日のようにお申込みやお問い合わせがありました。

精液の変化

1日おきに精子提供していると、3週間目ぐらいに、精液が薄くなってきました。

そして、4週間目には、精液の量そのものが少なくなってしまったのです。

このままでは精子提供ができなくなるのでは、という不安を抱えていたある日、ドラッグストアにいくと”男性機能に効く”と書かれたサプリメントのポップが目に入りました。

スマホで調べると、亜鉛が精液の生成には効果的とのこと。これだ!と思い、買い込んでそれから毎日のように亜鉛サプリを飲みました。

ちなみに、実際に購入したのは下記のものです。

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体調の変化

思惑通り、精液の量は回復し、むしろ普段よりも増えたほどでした。

順調に精子を提供して、妊娠される方もどんどん増えていたある日、なんとなく下半身に違和感がありました。

下半身といっても、特定の場所ではなくて、へそから下、膝よりも上ぐらいの範囲がもやもやするんです。

痛いような痛くないような。。。

感染症か、病気に罹ってしまったと思い早速受診。ところが、性感染症検査を受けても、内科、泌尿器科の診察を受けても、何も異常がありません。

原因がわからなかったため、そのことで不安ばかりが募りました。

心境の変化

複数の病院で検査を受け、最後の病院で、先生から「不調を感じる前後で、食生活に変化はありませんでしたか?」と聞かれ、やっとサプリが影響している可能性に気づきました。

そのころにはすでにサプリを飲むことが習慣化していたため。原因だとは思いもしませんでした。

サプリが悪いわけではけしてありません。体に合う方、合わない方、いらっしゃいます。実際、精液が増えているので、効果は十分にありました。

しかし、もやもやっとした違和感と心理的な不安を抱えたまま、精子バンクとして精子提供を続けることは難しいと感じたことも事実です。

いくら、定期的に検査を受けているとはいえ、自覚症状があると不安になります。

そのため、お申込み条件を見直し、より心からお子さんを望まれる方のみに精子提供させて頂こうという考えに現在は至っています。

サプリメントを摂取して無理に精液を増やすことは現在ではしていません。

食事はバランスよくとり、その中で質の良い精子を提供させて頂いています。

まとめ

精子バンクとして活動する以上、レシピエントが妊娠されるまで提供したいと考えています。能力の限界を超えるような活動は、精子ドナーだけではなく、妊娠を希望される方にとっても利点は多くはありません。多くのお申込みがあるにも関わらず、すぐに精子をご提供できないケースもありますが、上記のような点をご理解頂ければありがたいです。