これから精子提供を検討する人のための精子ドナー候補5つとメリット・デメリット

精子提供を検討したいけど、誰から提供を受けるべきか?悩みますよね。安易に精子提供を受けたことで、家族や子供に問題が起こることは避けたいです。

病院での非配偶者間人工授精(AID)ではない場合の選択肢について、検討するべきポイントをまとめました。

精子提供元によって異なるポイント

義父からの精子提供

メリット

ニュースでも大きな話題になったパートナーの実父=あなたの義父からの精子提供は、多くの面で理にかなっています。

まずパートナーにもっとも近い遺伝情報をもった精子のため、赤ちゃんが大きくなるにつれ、パートナーに似てきます。

あなたはもちろんのこと、パートナーの方も自然に愛情が注ぎやすいと考えられます。

また、義父は先に亡くなる場合が多いため、他の親族からの提供に比べ、相続や関係が悪化した場合の遺恨トラブルに発展する可能性が低くなります。

デメリット

ただし、義父が高齢の場合、妊娠可能な精子が採取できるか、障害をもった赤ちゃんにならないか、といった点の考慮が必要となります。なんらかの病気で義父が薬を飲んでる場合も慎重に判断しなければいけません。

義理の兄弟・親戚からの精子提供

メリット

義父同様に、パートナーと似た遺伝情報を赤ちゃんが受け継ぐことができます。義父と比較すれば、健康で活性度の高い精子のため、高い妊娠率が期待できます。障害の心配もすくないでしょう。

デメリット

反面、互いの年齢が近ければ、お盆や年末年始など家族の行事では、生涯を通して顔を合わせることになります。義理の兄や弟の奥さんにあたる、義理の姉や妹との関係に注意が必要です。

つまり、義理の兄弟から精子提供を受けたことを義理の姉妹に告げた上でつきあっていくのか、伏せたまま墓場までもっていくのか。

対応を間違えると、感情がもつれ、一族の分解にもつながりかねません。義理の兄弟がなくなった後、相続等の問題に発展しないよう公正証書を準備しておくことをおすすめします。

友人・知り合いからの精子提供

メリット

近くて遠い存在のため、信頼がおける人物なら親族以外ではもっとも頼みやすいかもしれません。

デメリット

人間関係が出来上がっているからこそ、人柄がわかり病気などの心配もないのですが、お子さんが生まれた後の展開を想像しておく必要があります。

お子さんが大きくなるにつれ、精子を提供してくれた友人に似ていきます。その事実を突きつけられた際に、複雑な感情にならないか、パートナー(男性)の子供に対する愛情に変化はないか。

単純に子供を授かるという意味以上に、とりまくすべての人間関係に影響を及ぼすこともあるため、パートナーと二人で慎重に話しあってから精子提供を受けるべきです。

ボランティアからの精子提供

メリット

社会生活上、何の関連もないドナーから精子提供を受けることで、お子さんへの出自に関する説明は、ご自身の方針にのとってシンプルにできます。

複雑な人間関係を気にする必要がないため、妊娠期間含め子育て中のストレスを抑えることが可能です。

デメリット

素性がわからないため、遺伝的な病気などに関する情報が不足しがちです。

また、タミイング法のみを提案されるなど、嫌な思いをするかもしれない覚悟が必要です。もちろん、納得がいかない場合は、断りましょう。

海外の精子バンクから精子提供

メリット

すでに欧米では、精子バンクが一般的になり、様々な条件から精子ドナーを選ぶことができます。人種、体格、髪の色、目の色、などなど。中にはIQ(知能指数)も条件に設定できるものまであります。

精子提供であっても、いわゆるハーフのお子さんをもつことも不可能ではりません。

デメリット

もっともシンプルかつ最大のリスクは、指名したドナーのものではない精子が届くことです。

精液を見ただけでは、それが予定通りのドナーのものか判断はできません。アングロサクソン系のドナーを選択したのに、アフリカ系の子供が生まれたという笑えない話は、過去にもたくさんありました。

欧米では、精子提供がビジネス化しているだけに、取扱量も多いためミスもある程度発生するのかもしれません。けしてあってはいけないことですが。

また、高額です。安くても、手続等を入れると、数十万円。人気のある精子は、100万円以上します。

まとめ

メリットデメリット
義父男性側の遺伝情報を最も受け継ぐ高齢のため低い精子品質
義理の兄弟・叔父男性側の遺伝情報を受け継ぐ若い精子こじれやすい家族・相続関係
友人・知人人間性に信頼がおける将来的な人間関係の不安
ボランティアの精子ドナー人間関係が皆無遺伝情報等が不足
海外の精子バンクあらゆる選択肢取り違えなどの事故

断片的な情報だけで、精子提供先を選択することは、後々大きな後悔へとつながりかねません。それぞれのメリットとデメリットをよく吟味した上で、決定しましょう。パートナーの方がいる場合は、言うまでもなく話し合いが最も大切です。