日本にくらべ生殖医療が進んでいる海外で、現在、妊娠・出産をのぞむ女性がフェイスブックで提供者をさがすケースがふえています。法整備も行われ、精子提供自体がビジネス化されているにもかかわらず、です。その背景をご紹介します。
子供を望むすべての女性に精子がいきわたるわけではない
上の記事では、イギリスでの精子提供に関する現状が記されています。
イギリスでは個人間の精子提供は違法ではないものの、すでにガイドラインが設定され精子バンクが運営されています。
では、なぜ妊娠を希望する女性に精子がいきわたらないのか?
理由は、そのガイドラインが厳格に運用され、少しでも条件を外れると精子提供を受けることができない、また精子提供そのものが高額であるため利用できないため、とのことです。
その結果、男性との出会いや結婚を望まないものの、妊娠・出産を望む女性は、他の選択肢を探す必要に迫られます。
もちろん、精子提供に関するルールが定められ厳しく運用されるのは、生まれてくる赤ちゃんのためだと想像することは難しくありません。
SNSで精子ドナー探し
今や生活の一部ともいえるSNSの代表格、フェイスブックは精子ドナーを探すための重要なツールだということです。
その方法は簡単で、提供を申し出る男性を見つけ連絡をとり、待ち合わせ場所で容器に入れられた精液を受け取るだけとのこと。中には、写真を掲載している精子ドナーもいるため、好都合なのでしょう。
容器の中身が本当にそのドナーのものなか確認する方法がない点が気になりますが・・・
この精子提供に対する専門家の意見
不妊治療の専門医は現状に理解を示す一方で、精子提供ドナーが検査を受けることの重要性を説いています。母体はもちろん、赤ちゃんが健康に生まれてくるためです。
制度上は、専門のクリニックで管理された精子を用いるべきところ、個人間でのやりとりとなるため、すべてが自己責任となります。
まとめ
こうしてみると、海外でも予想以上に精子提供を受けることが簡単ではないことがわかります。仕事をしなくても一生生活していけるほど裕福であれば別ですが、一般的な生活レベルのカップルや独身女性が妊娠・出産するためには相当な努力が必要なようです。